【社内向け】【re:Mars 2019】そんなに英語が得意じゃない人が英語のセッションをブログにする方法  #reMARS

【社内向け】【re:Mars 2019】そんなに英語が得意じゃない人が英語のセッションをブログにする方法 #reMARS

Clock Icon2019.06.08

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せーのでございます。
只今私はAmazon初めてのAI・機械学習系カンファレンス「re:Mars 2019」に参加するため、アメリカはラスベガス「Aria Casino & Resort」に来ております。

クラメソの社員が海外のテックカンファレンスに行く最大の理由、それはもちろん「セッションのブログを書くこと」です。

今回はインタビュー内容をほぼ全て書き起こす、というチャレンジもしてみました。

【レポート】【re:Mars 2019】re:MARSにJeff Bezosがやってきた!インタビュー内容を抜粋してご紹介! #reMARS

ここではちょっとセッションのレポートをお休みして、私が今回試している、海外のセッションをいい感じにブログにする方法を(主に社内向けに)ご紹介します。

その場で書くか、ホテルで書くか

私は今までre:Inventに4回ほど参加してきました。最近だとre:Invent公式でセッションの動画やスライドを上げてくれることが多くなりました。それでもディスカッション形式のセッションは上がりませんし「セッションの動画をまるっと見る」というのは意外と大変な作業です。要点をまとめたブログをアップすることにはまだまだ価値がたくさんあります。

ところで、セッションをブログにするには

  • 登壇者の言ってることを聞き取り、メモする
  • スライドを写真に撮る
  • 読める形にまとめて構成する

という作業が必要です。英語が苦手な人はまずスピーカーの聞き取りでほぼ挫折するかと思います。

以前のre:Inventのセッションでは大体スピーカーが言っている内容がスライド上に書いてありました。

ですので基本スライドの内容を読んで、テキストに起こして、スピーカーの言ってることのうち聞き取れたものを追記する、というような方法でブログを書いていました。ですが今どきのセッションはほとんどが「画像 + フレーズ一文字」みたいな構成で、スライドをみただけでは何の話をしているのかわからないことが多いです。これはスピーカーがAmazon社員以外の場合、顕著です。

こういった場合、ブログを書くには「スピーカーの言ってること」を聞き取ることが必須となります。ですがスピーカーはネイティブが多く、参加者もネイティブのため、とにかく話すスピードが早いです。英語が苦手な人はここが第一の壁となるでしょう。

そこで次に考えるのが「セッションを録音、録画して、後でホテルでじっくり聞き直しながら書く」という方法です。私も最近までよくこうしていました。

ですが、ここで一つ問題が出てきます。
セッションは約60分あります。現地では様々なセッションが一日中行われているため、参加者は一日3-4セッションを回ります。

夜は夜でレセプションパーティやらジャパンナイトやら、遊びのイベントが入っています。結果、ホテルで落ち着くのは大体夜9時前後になります。
セッションの内容を聞き直す、ということはつまりセッションと同じ時間をもう一度かける、ということになります。3本あれば、3時間かかります。一発で聞き取るのが難しいと、何回もその部分を繰り返したりして、結局聞き取るだけで2時間近くかかります。この調子で自分が受けた全セッションをブログにするのは相当大変です。

そこで今回は一緒に来ている大栗さんに教えて頂いたツールを使って効率化してみました。

聴けなくても、読めはする

教えてもらったツールは「Otter」といいます。

このサービスは「音声を文字に書き起こす」ツールです。アプリも用意されていて、Webとアプリは同期されます。
アプリで録音ボタンを押すと録音が開始され、リアルタイムで話している内容が画面に書き起こされます。
再生すると録音された音声と共に、書き起こされた単語がハイライトしながら移っていき、今どこを話しているのか、がひと目でわかります。

聞き取るのが苦手な人でも、読むのは慣れているかと思います。このツールを使うと時間を大幅に節約できます。

このツールのすごい所は、リアルタイムの録音だけでなく、録っておいた音声や、動画もアップできるところです。
私が今回やった方法は、まず、セッションはなるべく最前列か、端側のスピーカー近くの席を取り、ミニ三脚を立ててiPhoneでスライドの動画を撮りました。

セッション最中は写真を撮らず、とにかくスピーカーの話に集中しました。いつもはブログを書くことに集中しているのですが、なんとなく、初めてセッションを純粋に聴けたような気がします。

セッションが終わったらどこか空いてる場所で動画をPCに移し、otterにアップします。この時動画のままでもアップ出来るのですが、容量が大きいので音声のみ取り出してアップしたほうが速く終わるかと思います。私の場合PCを2台持って来てたので、一旦ホテルに戻ってホテルの回線でアップを開始し、そのままそのPCを置いて別のPCでセッション会場に向かっていました。

セッションが終わってホテルに戻ると、アップされた状態のotterからセッション内容を読んで、ブログにまとめます。
必要なスライド画像は撮影していた動画をPCに映し、クリッピングしてアップします。

これでブログの作成が大幅に短縮されます。

機械学習をチェーンさせる

更に読むのが苦手な方は、まるごとGoogle翻訳にかませてもいいかもしれません。

機械学習で書き起こしたテキストを機械学習で翻訳する。なんとも今どきの解決方法ですね!

最終的には人間が頑張る

しかしここで大事なのは「最終的には人間がチェックする」という部分です。Otterの書き起こしもGoogleの翻訳も完璧ではありません。googleの翻訳で何か文脈がおかしい、と思ったら、otterの原文を確認し、その部分の音声を聞きましょう。専門用語だったり、Otterが聞き取れていなかったりして別の意味になっていることがあります。

ここで活躍するのはソースとなる「動画」です。

Otterの苦手なことの一つに「句読点」があります。スピーカーは間を空けて違う話題を話しているのに、Otterで書き起こされた文章上はつながっているように見えたりします。そんな時は同じ時間帯の動画をチェックすると、この人がどんなニュアンスで、どう言っていたのかがわかります。後ろに笑い声が起こっていたら、文脈上変だな、と思ってもジョークを言っているのだとわかります。

具体例を出すと、上のJeff Bezosのインタビューの中に「宇宙事業に投資する事は設備投資が高額になるのでAmazonだからこそできる」というような話がでてきます。当該部分のOtterはこうなっていました。

As we move forward. So project Piper has that. It's also a very good business for Amazon, because it's a very high cost x undertaking its multiple billions of dollars in cap x. And so we need to be doing things that Amazon is large enough company now that we need to be doing things that if they work can actually move the needle.

ここで引っかかるのは「突然出てきたProject Piperってなんだ」「cost xってなんだ」「cap xってなんだ」という部分です。
ここでAmazon、Project、moon、rocket、blueなどの単語を組み合わせてググってみると"Project Kuiper"というのがこの宇宙事業のプロジェクト名であることがわかります。
また動画を確認すると「cost x」という部分と「cap x」という部分は同じ単語を言っていることがわかります。宇宙事業のAmazonに関わる話とcostなどを合わせて検索すると、どうも「CAPEX」という単語があり、それは設備投資を意味する単語であることがわかります。

こうやって最終的には人間の手で手直しすることでブログのクオリティが上がります。それでもイチから訳すのと、概要がわかっている状態で細部を直すのとは全く手間が違いますので、このotterを使ったブログの作成方法をおすすめします。

まとめ

ということで今回ブログ作成に私が使っている方法を共有しました。
特に初めてre:Inventに参加する方はセッションだけではなく、ハンズオンやその時行われているイベント、Game Dayなんかにも是非参加して欲しいですし、パーティーでは飲んで騒いで、大いに楽しんで欲しいです。
そのためにもブログはなるべく効率的にして、サクッと終わらせましょう!

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